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1960年代に使用されていたアイススクリュー(左)と現在、私が使用しているグリベル社(イタリア)のアイススクリュー(右)

昔は、こんなの氷に刺してたんだね・・・

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1960年代製メイカー不明(恐らく国産)のアイススクリュー。
本当にコレ、刺さるの??刺さったの??
ワインコルク抜きみたいどころか、「木ネジ」じゃん!

どう見ても転落の衝撃には耐えられないよ。当時の人たちも十分に分かっていて、落ちない前提で?か、氷の人工登攀でのパッシングプロテクションに使われたんだろうね。

こちらは、現在、私が使用しているグリベル社のアイススクリュー。

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もはや、同じ用途のものとは思えない。

登山用具は日々改良され進化してきましたが、多くの道具は新しい素材の登場により、性能が上がり、軽量になり、小型化したりしてきましたが、基本の形は変わっていないものです。

例えば、100年以上も前に作られた鍛造のヘッドに木のシャフトのピッケル(アイスアックス)と現在の軽量な金属で作られたピッケルは基本的な形は変わらない。
カラビナも鉄がジュラルミンになったけど、基本的な形と構造は変わらな。
厳しい環境の中で使用される登山用具は試行錯誤の中で、早い時点で非常に完成度の高いデザインに到達していたですね。

その中で、このアイススクリューは進化の過程で大きく形を変えていきます。
初期には、岩用のロックピトンを改良したものから始まり、氷にハンマーで叩き込んでいたタイプから、この「木ネジ」のような、ねじ込む物になり、また、叩きこむタイプが復活してきたり、チューブタイプが生まれながら、回し込むタイプと、叩き込むタイプが同時期に存在したり・・・
と、まさに試行錯誤の中で、現在のようなアイススクリューにたどり着いたのです。

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さらに、このアイススクリューも現在の基本構造になってから、先端の刃の形状や、研磨の技術などが、ここ数年で飛躍的に進歩し、片手で打てるようになった。

私が、最初に買ったアイススクリューの形は、今とたいして変わらないけど、ぜんぜん刺さらなくてハンマーで叩きながら回しこんで、アックスの刃をハンガーの穴に突っ込んで回してたもん。

それはさて置き、昔の人はスゴかったよね・・・

Comments

1

壮大な桜

あ〜コレ見た事ある〜! 映画で見た見た見た。 ぶっさして、ひっかけて、登るやつですよね? はぁ〜…… わたくし、何と淋しい登山の知識でしょう。。。