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1970年頃に作られた国産(メイカー不明)の「8本歯鍛造アイゼン」【左】と
現在、私が使用しているグリベルG14 GSbクランポン(イタリア)

戦闘能力の違いが一目瞭然!って感じだよね!

シュタイクアイゼン【独】クランポン【英】氷爪【日】
対照表は以下をご参照ください!
14PROJECTの日【2009年2月14日】過去のエントリー

国内で使用されていたアイゼンは1970年中ごろまで、このような鍛造の8本や10本歯で、まだ「ツァッケ」(フロントポイント)がありませんでした。

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いやー・・・どうやって登るんだよ・・・
否応なしにフラットフィッテイングしかできないという意味では、悪くはないのか?

実際には、ピッケルで一歩一歩の足場を削る「カッティング」をしながら、そこに足を置いて登っていたのです。
このアイゼンは、その足場から足が滑らないようにするためのものでした。

この形は「エッケンシュタイン方式」と呼ばれます。他にも「ホレショフスキー方式」がありました。

イタリアのグリベル社は1970年の早い時点で、いち早くアイゼンに「ツアッケ」(フロントポイント)を搭載した12本歯のアイゼンを発表していましたが、日本で12本歯が普及するには時間がかかりました。

これ、どうやって靴につけるんだって?
革ひもで靴に巻きつけていたんですよ!「一本締め方式」て方法で靴にグルグルと巻きつけていたのです。
その後は、アイゼンが鍛造からプレスになったり、10本歯や12本歯になり、革ひもがナイロンになったり、一本締めがバックルを使用した二本締めとかに変化しましたが、プラスチックブーツが登場するまでは、革靴にベルトでアイゼンを巻きつけて固定していました。
靴とアイゼンがずれてしまうので、ベルトをきつく締めると、靴に食い込んで痛みが出たり血流が悪くなって凍傷になりやすくなりました。
プラスチックブーツの登場で、ワンタッチとか、クリップ式(セミワンタッチ)という金具とバックルで固定する方式が登場し、靴とアイゼンの「ずれ」が解消されていきます。

現在、私が使用しているグリベルG14 GSbは「グリベル・スカルパ・バインディング」(GSb)という、スカルパとグリベルの共同開発でつくられたバインディングで、スカルパブーツだけにバッチリ!固定されるようになっています。
専用の機構でソールだけに固定されるようになっているので、靴とアイゼンのずれや締め付けはありません。

現在、多くのクランポンが12本歯ですが、昔、シャルレ(フランス)に「14エコー」っていう
14本歯のクランポンがあたなー・・・欲しかったけど、高くて買えなかったなー・・・

現在、私が使用しているグリベルG14も、小さな歯を含めて14本歯なのでG14というモデル名になっています。

それはさて置き、昔の人はスゴかったよね・・・

Comments

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壮大な桜

パッと見でも、凄さの違いがわかる!! 左2つは、どぐうに似てる(*´∇`)

1

チョモたん

栗城さんシシャパンマ南西壁登れそうですね。竹内さんと同じ南西壁を!