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SHINGOお師匠の、血の特訓が続きます・・・

キャスティングの練習のために、空き缶に向かってルアーを投げるような地道なトレーニングなんぞ、これっぽち!も、しそうにもない私の性分を見抜いて、
お師匠は、私を、実際のフィールドに連れ出し、朝から、夕方まで、ひたすら、釣りをさせます。

連日、ボートに乗っていますから、ボートを降りても、体が水面の上にいるようにユラユラ・・・と体が揺れているみたい。

投げては、巻き・・
投げては、巻き・・
投げては、巻き・・

少し、キャストの精度が上がってきたかと思うと、お師匠が、

「ほら!魚が、いた!いた!いた!いまだ!早く!早く!あの枝の下に投げて!!!」
と意地悪く!慌てさせて、プレッシャーをかけるんですよ!

そうすると、それまで、そこそこのキャスティングをしていたのが、わーっ!っとすっぽ抜けて、木に引っかかったり・・・リールのベイルを返し忘すれて、投げ損ねたり・・
ホントに意地悪・・・

またまた、お師匠が、
「ほら!ほら!あの白い花が咲いているところ!」とプレッシャーをかけるてくる!
そんなときは、まさに、その白い花に1mmの狂いもなく、ブチ当ててやります!
そして、ルアーが引っかかる・・・

困りますね~
ちゃんと、白い花「の下の水面」って言ってもらわないと~

「あー・・・はいはい。上手、上手、もう一度やってみせてね!」
と言いながら、お師匠がボートを寄せて、ルアーを外してくれます・・・

まさに、血のシゴキが続きます・・・

キャストの精度は、なかなか上がりません。しかし、お師匠が「あそこ!」と言ったとこに、バッチリ!投げられると、やはり、釣れるんですよ!
10センチ足らないと、もう、釣れない。

さすが、お師匠、プロです。

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果たして、私は、次のサハールハンティングまでに、キャストの精度を上げられるだけでなく、お師匠のように「あそこ!」と、魚がいるポイントをピンポイントで見つけ出せるように、なれるのだろうか?

「お師匠・・・私、なれるんでしょうか?」

「竹内さん、そう簡単に、なられたら困りますよ~」

そりゃ、そうですよね・・・ごもっとも・・・
サハール、釣れないよ・・・どうしよう・・・

そうだよね・・・ヘタっぴが、行ったって釣れるわけないよ。サハールが、めったに釣れない幻の魚だとか、釣るのに数年もさまよったとか、それって、そもそも、ヘタっぴが釣ろうとしてるからじゅないの?
釣りの上手な人が行くならわなるけど、私が行ったって、10年かかっても釣れなそうにないよ。
そもそも、サハールがいるかどうかも、分からないっていうのに。

道具は、手に入るけど、お師匠の知識とか腕前を借りていけませんかね?

うん??
だったら、お師匠を連れて行けばイイんじゃん!!

そーだよ!
なんで気が付かなかったのかぁ?

そんな、いつ使い物になるかわかりもしない、私の技術なんか、あてになんかしないで、目の前にいる、お師匠が来てくれればいいんだよ!

そうだ!そうしよう!頭いいー!
最高の解決策!これぞ、他力本願!
プロアングラーを直接投入だ!

と!言うわけで、
お師匠!ネパールに行きますよ!

ところが!
それまで、堂々たるプロアングラーっぷりだったお師匠が、突如、うろたえはじめましたよ!

ええええ?ネパール?
飛行機降りたら、山の中で、吹雪なんでしょう?

→カトマンズは、街です。

イエティ―に襲われたりするんでしょ?

→お師匠だけを襲わせませんよ!一緒に襲われますから!

コンビニあるの?

→コンビニはありませんが、スーパーマーケットはいくらでもありますから!そもそも、ネパールの人たちが暮らしてますから!

日本語通じるの?

→ネパール語が通じますから、ご安心を!

大丈夫!大丈夫!
ネパールなら、お任せください!
これで、ネパールでサハールを釣らければ、プロアングラーの名が廃るでしょ~
プロアングラーの名が!

大丈夫だよ~オジさんが、悪いようにはしないから~
ね!

・・・・・・・

さっさと、スケジュールを決めましょう!

実は・・・試合が、けっこう詰まってて・・・

ああ!この試合と、この試合の間が一週間あいてますね!
ここにしましょう!
試合が終わった翌日の夜発で、日本に帰った翌日に練習日が一日取れて、翌々日からの試合に間に合いますよ!
バッチリの日程じゃないですか!

ああ!ちなみに、その日程だと、私は別件の用事があるので、先にネパールに行ってなければなんないので、一人でカトマンズまで来てください!
空港でお待ちしております。
さらに、ちなみに、帰りも一人です。なんとかしてください。

大丈夫!大丈夫!
バンコクのトランジットが、ちょっと複雑ですけど、言われたとーりに乗り換えてくれれば大丈夫!
乗り遅れたり、乗り間違えて、言葉も通じず、どうしていいのかも分からず、24時間運用の空港で数日、行方不明になったってな人もいるらしいですけどね~
大丈夫!大丈夫!難しくない!難しくない!

さらに、カトマンズの空港は、世界有数の不親切な空港ですから、油断できませんよ~
でも、まぁ、なんとかなりますって!
なんとか、頑張ってゲートから出てきてください!
まあ、当然、周りはネパール人ばっかりですけどね。しかも、お師匠が想像しているような国際空港とは、きっと!間違いなく!確実に!違いますから。とにかく、飛行機降りた途端に不安に陥れるような数々のステキなアトラクションが繰り広げられますので、楽しんでくださいね!

物陰に隠れて、こっそり、うろたえてている様子を観察したりしませんから!
大丈夫!大丈夫!

航空券は手配しておきますから!
さっさと!パスポートのコピーを送ってくださいね!

・・・・・・・

ふふふ・・・怯えてる!怯えてる!

ボートから下して、ロッドを取り上げれば、プロアングラーも、ヒゲを切られたネコ同然!

さあ、どうなる?
SHINGOお師匠!

つづく

Comments

3

チァチァ

あはははwwwww 先生をどうか宜しくお願いします^^ その内、私もお邪魔するかもしれませんよw そしたら竹内さん!弟子同士で私と対決ですw

2

ヒロさんだいぶ意地悪してますね。 こんなお話、たしかイソップ童話にたくさんありました。 それにしてもなんだかんだといいながら、 カトマンズまでご足労いただけたこと、よかったですね。 作戦成功でした。 プロアングラーとしての名が廃る!に動かされてしまったのでしょうか? 今度ヒロさんに、プロ登山家としての名が廃る!と思われることを質問してみたいと思います。何かをやってくださるかも? そしてついでにプロ登山家から何を取ったら、普通の人になるのでしょうか?と。 今回の長編顛末シリーズもまったく面白いです。 講演しているときの姿からは一ミリも感じ取れない、ギャップ。 と、今まで思っていたのですが、 よりこちら側が(ブログが)、本当の姿だと今頃気づいたのは私だけでしょうか? ところでお魚釣れたみたいですね。幻のお魚ではないようですが。 今までのなかで一番大きいのでは? お魚の持ち方がいささかよろしくないようで、 お魚がすごく不機嫌そうな顔をしていますね。   プロアングラー VS プロ登山家 この続きはいったいどこへ向かっているのか? 終局はむかえられたのか? き・に・な・る。   chihiro

1

oribe

ああこの旅紀行… 釣りに行きたくなるような ならないような…。 この、感じ…厳しい登山の記録を読んで、今すぐにでも山に行きたくなるような、ならないような…あんな気持ちです。 うまそうなさかなです。 陸と水上で変化する師弟関係の続き、楽しみにしています。