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カトマンズも通常営業しています!

地震直後からカトマンズからは頻繁に連絡をもらっていたので、さほど、心配はしていませんでしたが、ビックリするぐらい通常営業。
確かに、壊れている場所や、崩れている所もそれなりにありますが、カトマンズの中心部の様子は地震前と、さほど変わっていません。
まあ、そもそも、地震前から、壊れたり傾いてたりした建物ばっかりだったしね。
世界遺産の旧市街も「80パーセントが崩壊」と報道されましたが、「80パーセントが被害」の方が正確。もちろん、ペッチャンコになった建物もけっこうありますが、すでにガレキは撤去が進み、修理が開始されているところもあります。
カトマンズの政府、各国の国際機関、空港、主な公共施設や、交通、商店の営業も平常に戻り、スーパーにも商品は、ふんだんにあり、タメルの人気レストランもけっこう混んでいます。
人々の生活もいつもと変わりないように見えます。

日本では、センセーショナルな写真ばかりで、カトマンズのみならず、ネパール全土が壊滅したかのように見えますが、カトマンズの被害は限定的で、ネパール全体における被害も限定的です。西ネパールや、ネパール最大のリゾートエリアである、ポカラや、チトワン方面に、ほとんど被害はありません。
また、トレッキングルートも、本来、現地に住む人々の生活の場なので、急ピッチで復旧が進んでいます。

専門の報道の人たちは、地震の被害状況を切り取って伝えるのが役割だけど、カマラマン気取りの一般人が世界中から群がってきて「オレ、こんなスゴイ写真撮ったんだぜー!」みたいに災害現場の写真ばかりを発信するもんだから、かなり片寄った印象を与えられています。

さらに、ものは言いようですが・・・
「現地の人々は、電気も水道も止まった、不自由な生活をしいられています」と‥日本で、もっともらしく報じられていましたが、
そもそも、ネパール・カトマンズ、もともと電気も水道も無い!って言うか機能してないもん!
カトマンズでは、地震前の通常状態で1日8時間から12時間の停電で、水道の蛇口から水が出てくるのは一週間のうちの数日、チョロチョロ‥と出てくるだけです。
逆に、電気は、地震直後の停電から早々に復旧し、その後は、政府の判断により通常の計画停電を行わず、ほぼ24時間供給がされました。
今回の地震で発電所も浄水場も被害は無く、元々、機能していなかったものが、地震後も、以前と同じように機能していないってだけです。

皆さんが、カトマンズに来たら、拍子抜けすると思うよ。
みんな、普通に暮らしてて。

カトマンズは、人も物も豊富なので、カトマンズの被害や、カトマンズから車で到達できる場所での被害の復旧は急ピッチで進んでいます。

しかし、問題は、山の方の、奥の方・・・
ランタンエリアでは、街にも匹敵する大きな村が、丸ごと消滅しています。
その村は、誰もが知っている村だから、その被害が分かりますが、ネパールには、そんなとこに人が住んでいるなんて、分からないような所にも、村があったりします。
そのような奥地の村には、車の入れる道がなく、車から何日も歩いていかならなければならず、被害を把握することができません。
また、そのような村に向かう道が土砂崩れなどで破壊され、復旧にはそうとう時間がかかりそうです。
被害エリアは限定的ですが、その限定的なエリアの被害が、非常に深刻なのです。

政府の支援、海外からの支援は、やり易い場所、そして、成果が見えやすい目立つ場所には集中してしまうので、そこから漏れた人たちを、どうやって支援するかが問題です。

しかし、カトマンズの首都機能が損なわれていないので、復興や復旧のスピードは意外に早いと思われます。
いろいろと問題もあったと思いますが、ネパール政府の対応や、人々の行動も、意外と早かった。
正直言って、ネパール人を見直しました。

まあ・・・
早い理由として・・・
例えば、日本だったら、今回のように、地震で建物が壊れたなら、地震に強い建物に立て替えようってことになりますが・・ネパールの場合は、崩れた建物のレンガをそのまま拾って、地震前と同じように積み直して、「再建」と言うより「再現」するだけ・・・ってこともある。
それは、ネパールの経済情勢や社会情勢や習慣によるものですから、どうしようもないのが現実です。(政府は新たに2階建て以上の建物の建築を禁止しました)

状況は、刻々と変化していますので、必要とされる支援の内容、場所も変化しています。多くのネパール人が自ら、被災地で支援や復興活動に参加し、すでに、自らネパールを再建しようとしています。センセーショナルな写真や片寄った情報に囚われてはいけないですね。

今回の地震で失われたものも多くありますが、私には、それ以上に新たなネパールの魅力を見つけ出したようにも思います。
私は、これからも、これまでと同じように、ネパールに通い、ネパールで登山を続け、ネパールの人たちと通じ合い、ネパールの立ち直りと、成長を見続けてて行きたいと思います。

Comments

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中山圭介

災害に遭遇しても人間は強く立ち上がる。 俺は被災した事がないけれど、一年を通して 単独登山で衣食住をザックに担いでいるので サバイバル能力を試される状況に遭遇したい。 人間は弱く、そして強いのだ♪

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ヒロさんの報告を受け、 ひとまず安心しました。 情報は正確に伝えて欲しいものです。 切り取らずに! またネパ~ルへ行きたいものです。 ヒロさん、ツアー企画してください。 chihiro

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みずき

自分はまだ高校生ですが数年後にはネパールにとび登山をしたいです 部活で鍛えます