• 標高:8516m/世界第4位
  • 所在地:ネパール・中国
  • 初登頂:1956年、スイス隊 エルンスト・ライスとフリッツ・ルフジンガー
  • 竹内洋岳の登頂:2009年5月20日午後2時20分(日本時間午後4時20分)、通常ルートから無酸素で

 ネパールと中国・チベット自治区の境界線付近に位置し、世界最高峰であるエベレストの南わずか約3㎞地点にそびえる、標高世界第4位の山である。
 山名の由来はチベット語で、「ロー」=「南」、「ツェ」=「峰」。すなわち「南峰」。世界最高峰であるエベレストの南にそびえる峰、という意味である。
 この山が発見されたのは1921年のこと。当時、イギリスからエベレスト偵察隊としてこの地に来ていた登山家G.バロックとG.マロリー(ジョージ・ハーバート・リー・マロリー(George Herbert Leigh Mallory 、1886年6月18日 - 1924年6月8日もしくは9日))により、この峰の北にあたるチベット側から発見、及び命名されたため、まさに「南峰」と名付けられることと相成った。
 なお南のローツェ峰と北のエベレスト峰は鞍部を経て一応、繋がってはいるものの、この鞍部を通過していくためにはローツェ西壁の、高さ1125mにも及ぶ「ローツェ・フェース」なる厳しい氷壁を通り越さねばならず、かなりの技術と体力を要求される。
 またローツェ南壁は、標高差3300mにも及ぶ世界有数の大岩壁となっており、ここもまた過去に世界屈指の登山家たちが幾度も登攀に失敗してきた難所中の難所として、非常に名高いところとなっている。

竹内洋岳のコメント

2006年にカンチェンジュンガより、ローツェに継続し、頂上直下で引き返してからの2度目の再挑戦でした。ガッシャブルムⅡ峰での事故後、初めてのラルフ、ガリンダ、私という、いつものメンバーに、親友のデービッド・グードラーが加わった4名での登山は、私にとって、かけがえのない最高のチームに戻れた喜びの登山でした。我々は事前にアイランドピークで高所順応を済ませ、シングルプッシュでの登頂。ラルフは、この登頂でドイツ人初の8000m峰14座登頂者となりました。

日本一わかりやすい
8000m峰14座完全データ