※このブログは
報知新聞社様のご協力により再掲出したものです。
尚、当サイトにおける公開は2020年1月20日です。
Retrace #2
【撮影 中島健郎】
まあ、シェルパたちの気持ちも分からない訳ではない。
自分たちのクライアントに
「危ないから止めた方がいい!」
と説得して登山を終了して帰るってことになったのに、どこの馬の骨ともわからん、日本人が上がっていてだな、
「別に危なくなかったよーん!」
「しかも、登れたよーん!」
とか言い出したら、シェルパのメンツにかかわる。
チョーオユーは、やっぱり、ちょっと特殊な山で、来ている登山者は「初めての8000m峰」とか「初めてのヒマラヤ」とかって人が多いのが実際のところ。
一方、シェルパはチョーオユーだけ5回も6回も登ってるようなチョーオユー専門シェルパみたいのもいる。
世界中から、たくさんの「初8000m峰登山者」が集まる大人気のチョーオユーは、シェルパに「頼りがい」のある山。シェルパにとっても、「稼ぎのいい山」なんだろうね。
だからこそ、クライアントに無理されちゃ困るわけですわ。
経験の少ないクライアントに「危なくても行くんだ!」とか言い出されて、突っ込んで事故になったり、それに、むりやり付き合わされて、荷揚げとかルート工作に駆り出されて、凍傷になったり怪我したり、死んだりするわけにはいかないのです。
メンバーは自分で望んで無理して突っ込んで凍傷になったって、どうかなったって、まあ、しょうがないってことだろうけど(私はまっぴらゴメン!でーす!)シェルパは凍傷が原因で失業してしまうかもしれない。家族が食うに困ってしまうかもしれない!
まあ、そんなことを考えれば、私のような登山スタイルにシェルパさんを付き合せるなんて、可哀そうすぎる・・・。無理ばっかだもん・・・。まあ、シェルパが「ヤダ!」って言うと思うけどね・・・。
だーかーらー、
「今年は誰も登れませんでした。でも、事故もありませんでした。めでたし!めでたし!」
で終われば、みんな、「ハッピーに限りなく近いアンハッピー」で終わるのに。
その美しき調和を思いっきり乱そうとしているのが私たちなのでした・・・。
分かるよ!よーく分かるよ!
キミたちの言いたいことは。
しかーし!
そもそも、このチョーオユーに、こうして来てること自体、自分で来よう!と決めて来てるわけだ。
それを、
「止めた方がいいですよー」
「ああ、そうですかー、じゃあ、止めまーす」で済むかー!!
あべこべに、
「ヤバそうだな・・・」と自分で感じた時に、
誰かに「大丈夫!大丈夫!行ける!行ける!」って言われたからって、
突っ込んでいって、雪崩でどぱーん!とかってなって、仕方ありませんでしたーってなるか!
人に行けと言われて行く、止めろと言われて止めるなんて、自分の命を人任せにするようなもんだよ。
行くも、行かないも自分で決める。
自分の目で見て決める。
・・・との意気込み?と予定をC2から衛星電話で事務局の古野さんに伝えたところ・・・
「竹内さんは、一度痛い目を見ているわけですから、これで、また雪崩にヤラれたら、バーカ!って言われますからね。気を付けてくださいね!」
ひーいぃぃぃぃーぃ!!耳が痛いー!痛いよー!痛いよー!
つづく (連載は超!不定期です)
Comments
5
壮大な桜
あっ。 僕 切れ痔治ったよ (;_;) 超回復済み! (*/ω\*)
4
越前蟹
軽い口調ですが、自己責任の重さをすごく感じます。 場所が場所ですからね~。 ちょめじさん、「いでじゅう」のちょめじさんですよね(笑)
3
壮大な桜
ちょめじさん! どんどん煽って行きましょう(=^▽^=)ノ
2
ちょめじ
あ、待ってました!! 毎日のぞいてるんですよ~ 写真はシェルパさん達なんですね。すごい荷物だ。 #3も楽しみにしています!!
1
壮大な桜
第二回キターー! 待ってましたヽ(´▽`)/ そうですよね〜 じゃあ止めますで、済まん!済まん!済まないです! そんな事には、ならん!ならん!ならないです! 自分で行って目で確かめて来るのが、一番ですね〜 支持します!! それに、たまたまかもですが、#2… あっざす(*/ω\*) でも、連載が、超!不定期に代わってる(;_;) はい、そうです。 皆々様、どしどし煽っていきましょう〜!! 万国の民よ、煽れ! だって私、壮大な桜 完全余談ですが… さっき アレになりました… いや〜ん 初めてだよ。 切れ痔 超!痛てぇ〜!! 竹内さん、#2ありがとうございました。