※このブログは
報知新聞社様のご協力により再掲出したものです。
尚、当サイトにおける公開は2020年1月20日です。
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ロケットから、ミゾーのアックス、そして、私の背骨パーツまで
最近、すっかり他人と思えないチタンたち。
写真はロシア製(旧ソ連圏)のチタン(チタニウム チタン合金)ハーケン。
酸化皮膜による着色が美しい!
電圧と温度によって色を変えることが出来るそうです。
ちなみに、私の背骨に埋め込まれていたチタンシャフトのパーツは紫色でした。
以前は、カトマンズの古山道具屋を覗けば、チタンハーケンやアイススクリューがたくさん並んでいました。
最初に見たときは、
スーパーメタルのチタン製だー!!って片っ端から買い占めて喜んでおりましたが・・・・
いざ、使ってみると・・・
ハーケンはハンマーでひっぱたけども、ひっぱたけども
ガヨォン!ガヨォン!ガヨォン!と音ばかり盛大で、まったく入っていかず・・・
スクリューも両手でこじ回して!こじ回して!で、手が痛くなる・・・
メリットは、持って歩いているときに軽い!ってだけでした・・・。
ああ・・・あと、チタンは熱伝導性が低いので、このハーケンでラーメンとかをかき混ぜても手が熱くなりにくいです・・・。
いくつかのメイカーからチタン製のクランポン(アイゼン)が販売されていますが、これも、氷や岩ではグネグネ!と、しなって恐ろしいです・・・。
チタンものって「突破力」が無いんですね。展性とか延性とかに富んだ素材だからでしょうか?
以前はチタンと言えばロシア(旧ソ連圏)って感じでしたが、
それは、当時、チタン鉱石の採掘が旧東側諸国に集中していたことと、それを精錬してチタン製品の原料となるスポンジチタンを生産するのに必要な莫大な設備と電力を、ウオッカ飲みながらなんでもお構いなしに注ぎ込んでいたからです。
現在、チタン鉱石は約30%以上がオーストラリア産。
そして、スポンジチタンの生産は日本の「大阪チタニウムテクノロジーズ」と「東邦チタニウム」の二社が世界の30%のシェアを持っています。
チタンは高価!というイメージがありますが、チタンの埋蔵量は非常に多く、また、大阪チタニウムテクノロジーズと東邦チタニウムが新たに開発した効率のいい精錬方法によって
今後、私たちの身の回りで、もっと使われるようになるかもしれませんね。
現在、登山用具で、チタンと言えば、ミゾーのアックスと鍋ぐらいかな?
次は、なにがチタンになるでしょうかね?