※このブログは
報知新聞社様のご協力により再掲出したものです。
尚、当サイトにおける公開は2020年1月20日です。
くろがね
今回の集まりに誘っていただいたとき、「これは、みにくいアヒルの子第2弾だな!」と思って、先ずはお断りしました。
しかし!そんな私を「やっぱり行く!」と言わせた理由の2つのうちの1つが「刀」の鍛冶場見学!
実は、高校生くらいの頃からぜひ見たいと思っていたんですよ!
今回は、すでに「仕上げ」に入っていたそうで、「鍛錬」や「火造り」は見ることができませんでしたが、そこは鉄が刀に生まれ変わるところ。
鍛冶場は、想像していたよりもずっと、シンプルで驚きました。
刀匠と鉄と火だけの世界なんですね。
刀匠の感性が鉄と火によって、刀となり表現されていきます。
鉄として、武器として、研ぎ澄まされながらも、いつまでも見ていたいような美しい「景色」がある。
不思議なんだよな・・・
鞘から引き抜かれると、空気が張りつめるようで、早く鞘に収めたくなるのに、鞘に収めると、まだ見ていたかったのに・・・と思わせる。
いろいろなお話を聞くことができたのですが、興味深いのは、
この日本古来の刀は、人を切る武器として合理的には作られていないという話。
もし、武器としてだけなら、ここまで研ぐ必要はないのだそうです。
古来から、刀身の研ぎは、切るために必要な研磨をはるかに越えた次元の研磨を施されているそうです。
人の刀への思い入れ、覚悟のようなものを感じます。
刀匠とは、いわゆる「刀の総合プロデューサ」で、刀を打つだけでなく、自分の刀身にどのような「こしらえ」を作るかを思案します。
研ぎは誰に頼むのか、どのような柄、鞘、鍔をあわせるのか、それを、誰に頼むのか、蒔絵はだれに頼むか・・・などなど。
自分の刀の魅力をいかに引き出すかをプロデュースするんです。
女性用の懐刀
美しい蒔絵が施されています。
他にも、いろいろな話を聞き、いろいろなものを見ることができて、スゴイ時間を過ごしました。
ありがとうございました。
「やっぱり行く!」と言った2つの理由の、もう1つは内緒です。ふふふ・・・