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ラルフが電話を掛けている相手は、ご存知、オーストリアの天才!気象学者チャーリー・ガーベル博士。

今日の「洗濯指数」はどう?

では無い…。

現在、お天気待ちです。

チャーリーから「待て!」の指示が出ています。

オーストリア・インスブルックのチャーリー・ガーベル博士は、気象学者であり、国際山岳ガイドであり、いくつもの8000m峰への登頂経験もあり、ラルフが山岳ガイドになるための教育を受けた際の気象のプロフェッサーだった方で、ラルフとは20年来のつきあい。

彼の気象予報の正確さは、2005年のシシャパンマ南西壁アルパインスタイルのときに思い知らされました!

戻ることのできない、ルートの中で、彼から衛星電話を通じて送られてくる

「何時までに、標高7500以上まで上げろ!」

「何時までに、頂上を越えて6000台まで標高を下げろ!」

時間と標高をまるで3次元のようにドンピシャ!に予報し、彼自身が私たちと一緒に登っているかのような的確な指示を出す、チャーリーへの私たち信頼はゆるぎないものです。

さて、日本においても、私が勝手に「日本のチャーリー」と呼んでいる猪熊隆之さんがいますね!

メテオテック・ラボ

http://www.meteotech.net/index.htm

去年のG2とブロードピークの気象予報を担当してくださいました。

ドンピシャ!でしたね!

前にも書きましたが、

猪熊さんの「お天気オタク」は学生時代から有名でした。

猪熊さんと言えば…エヴェレストのウエストリッジへのトライとか、ネパールのどっかの山(名前忘れた)で「カラス敗退!」したりとかが、私としては印象深い。

(カラス敗退とは…デポをカラスに喰い漁られて装備や食料を失って敗退すること)

2005年…私は、継続したエヴェレストで意識不明になって、ラルフとガリンダに引きづり下ろされて、その後、日本で「高酸素療法」を受けておりました。

その時、その高酸素チャンバーの中で、数年ぶりに猪熊さんに再会するのです。

猪熊さんは、学生時代の事故の古傷が悪化して高酸素療法を受けに来たのです。

そのチャンバーの中で(他の患者さんもいてシーん!としている)2人でわー!わー!と山の話をしていると…

猪熊さんは、その古傷が原因で山から退き、大好きな気象を勉強して「気象予報士」になるために勉強をしていると言います。

彼の手には、気象予報士になるための参考書がありました。

そんなら!日本の天気なんてドーでもいいっすよ!!ヒマラヤの天気予報してくださいよ!!(特に私のために!)

ってな、超!勝手な私のお願いに、付き合ってくれたのかどうかは定かではありませんが…いまや、彼のヒマラヤ天気予報は多くの登山チームから信頼を寄せられています。

きっと、将来「オーストリアのチャーリー」と並び、「日本のイノクマ」の名がヒマラヤの気象予報のスタンダードになる日が来ることでしょうね。

(去年のカラコルムでは、すでに「イノクマ」の名は知れ渡ってましたよ)