※このブログは
報知新聞社様のご協力により再掲出したものです。
尚、当サイトにおける公開は2020年1月20日です。
Magic Coin
2006年第2次カンチェンジュンガ登山のときのお話。
2006年第2次カンチェンジュンガ登山のときのお話。
無酸素で登頂して、さらに頂上からの下降は日没と吹雪に捕まり、ラストキャンプを見失うという大ピンチに陥りながらも、なんとかBCに降りてきた翌日。
みんな、頬には軽い顔面凍傷を負っていましたが、上での吹雪はウソのように太陽の光が降り注ぐベースキャンプは幸せに満ちていました。
すぐに撤収の準備に取り掛かるため、濡れ物を乾かそうとして、なにもかもをテントや岩の上に広げていました。
上部で使った、プライマロフトのミトンを乾かそうとして、インナーを
グイ!っと引き抜くと・・・
チャリーン!!
何かが足元の石に当たって音を立てた。
え?なに??
なにが出てきた??
足元で鈍く光るそれを拾い上げてみると・・・
それはネパールの1ルピー銅貨!
ええ??
どうして??
ミトンの中に1ルピー銅貨が入ってるの??
頂上でもミトンの中に入っていたってこと??
余分な荷物を持っていたんだな。どうりで疲れたわけだ!
サミットプッシュ前に、インナーを抜いてチェックした際には入ってなかったと思うけどな・・・
このミトンは去年から使ってるけど、カトマンズで紛れたとも思えない。
そもそも、1ルピー銅貨なんて最近カトマンズでも受け取った記憶ない・・・。
いくら考えても、思い出しても、どこから来たのか、どうして紛れ込んだのか全く分からない。どうにも心当たりがない・・・
本当に不思議・・・
この不思議な1ルピー銅貨は、使ってしまう気にもなれず、日本に持ち帰ってアクセサリーのように加工してもらいました。