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(ラルフ・ドゥイモビッツ 撮影)

重い荷物を背負っていくポーターさんの手に持たれているのが
「トクマ」と呼ばれる杖です。
このような「T」の字の形をしています。(「ト」の字の形もあり)

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なぜこんな形をしてるかと言うと、
この杖は、ただ、「転ばぬ先の杖」で突いて歩いてるのではなく、
「ちょっと一休み」って時に荷物の下に立てかけて「立ち休み」するためのものです。
重い荷物を地面に下ろしてしまうと、もう持ち上げられないからです。
Tの字は荷物を支えるための腕なのです。

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日本でも、ボッカさん、強力さんが使っていることがあります。
荷物の下に杖を立てて一休みするので、ちょっと休憩することを
「一本入れる」とか「一本立てる」と言われていたとも聞きます。

さて・・・
その昔、インドやネパールで収穫されたお茶の葉は、やはりポーターさんによって港まで運ばれ、取引されイギリスに輸出されていきました。
一説によると・・・
その際、お茶を買い付けるときに、お茶をポーターさん一人が背負ってきた
量ごとに買い上げていたそうです。
例えば、「ポーター10人分のお茶の葉」とか。
その際、ポーターさんが手にしていたこの「Tの字の杖」がポーター一人分のお茶の量を示す単位になったとも言われています。
つまり・・・ポーター一人分のお茶の量が「1T」、10人分なら「10T」という具合に。

そして!
その「T」こそが、「Tea」の語源だと!!

あくまでも、一説によると・・・です。
Teaの語源には多くの説があります。ポルトガル語だと中国語だとか・・
ええ、存じております。

聞くと、一瞬「ほー・・なるほど・・・」っと思わせますが・・・
この説がマユツバなのは、
そんな「T」単位でお茶の取引がされるほどなのにそれ以前は、名前が無かったのかよ!って素朴な疑問と、なんと言っても、この説が怪しい最大の理由は、この話をベイカーから聞いたってとこにあります・・・。
うーん・・・。

あくまでも一説です。ベイカー説です。