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2004年アンナプル・アルパインスタイルでの登頂の後、命からがら、
アイスフォールを脱出して、ようやく「土の上」に立ちベースキャンプに
向かっていると・・・

えっ?
あれ、なんだ?

小道の真ん中にコーラとビールが並んでるように見えるぞ?
うーん・・・これは・・・
この8日間、飲まず食わずで、お腹はペコペコ、喉はカラカラ、命からがらで、
つにに幻覚を見るほどか?

きっと、近づいたら消えちゃうんだろな・・・
ああ・・・夢でもいいからコーラ飲みてー・・・

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しかし!近づいても!手にとっても!消えない!!
本物のコーラとビールが道の真ん中で、私たちを迎えてくれたのです!
「ボクたちを飲んで!!」って声が聞こえる!!

震える手でプルタブを引き空ける!
プシュッウ!!
おおー!この音、最高!!

かんぱーい!!
ゴックン!ゴックン!ゴックン!
ぷはぁぁぁー!!!
はあー・・・意識が薄らいでいくぅー・・・倒れるぅー・・・

実は、キチンのスタッフが、私たちが下りてくるのにあわせて、取り付きから
ベースキャンプまでの1時間ほどのルートの真ん中に
「一休みしてね!」ってコーラとビールを置いてくれたのです!
この時、アンナプルは私たちの「貸切」だったので、コーラもビールも
私たちだけを待っていてくれたんですね。

あの時のコーラは、それまでも、それからも、飲んだコーラの中で、
最も美味しかったなー!