※このブログは
報知新聞社様のご協力により再掲出したものです。
尚、当サイトにおける公開は2020年1月20日です。
面倒な儀式
ストーブにかけられた鍋に雪を放り込む・・・
なに作ってるの?
今晩のディナーは、「雪の炒め物」に、「雪の煮込み」でーす・・・。
違います!
水を作っているのです。
雪や氷を溶かして、飲み水や料理の水を作るという作業ってのは、雪山でも始めなければ、あまりすることって無いですよね。
雪や氷の元が水であることは、当たり前に知っているのに、雪や氷を自分で溶かして、水にするってことを、その昔に初めて行ったときは、なぜだか、すごい衝撃!を受けましたよ!
それまで、「雪や氷が溶けると水になる」としか思っていなかったのに
「雪や氷を溶かすと水になるんだー!!」
「溶ける」ではなく「溶かす」というのが、なんだか不思議だったんです。
だって、雪とか氷ってもんは、春が来たり、冷凍庫から出せば放っておいても溶けるもんじゃん。(日本の日常生活では)
どちらかって言えば、溶けないようにすることはあるのに、溶かして、水を作らないとお茶も食事も作ることができないとは・・・
普通、水は汲むもので、その時、既に「水」だから、この雪や氷を溶かして水を作るのは、なにか水を得るための「儀式」のようにも感じられるんですよ。
とは言うものの、この水を作るというのは、本当に面倒くさい・・・。
ちょっとでも、早く、楽に作る方法はないんだろうか・・・って、大昔から皆が考えてきたんだと思うんです。
だから、もはや最も効率的に水を作る方法が確立されているかと思いきや!
人によって、やり方が本当にマチマチなんです。
常にかき混ぜている方がいいんだ!
いや!かき混ぜない方がいいんだ!
鍋、いっぱいに詰め込んだほうがいいんだ!
いや!少しずつ入れたほうがいいんだ!
溶け出たきた水は、こまめにボトルに移したほうがいいんだ!
いや!全部が溶けるのを待ったほうがいいんだ!
などなどなど・・・・
ホントに人によって、言うこと、やることが違います。
ただ、水を作るというのではなく、こっちのやり方のほうが早い!とか、燃料が節約できる!とか言い分が複雑だから、なおさら、どの方法が一番いいのかなんて、分かりゃしない。
だから、いまだに物議を醸してるってわけです。
まあ、どの方法でも大差ないと思うけどね・・・。
これは、こうした方がいい!って話でなくて、オレはこうしたいんだ!ってな趣味の問題かも。
しかし、基本はありますよ!
鍋に雪や氷だけを入れて火にかけると、まさに「雪と氷の炒め物」になって、溶けた水が、そのまま蒸発してしまいます。
必ず、水を少し入れておきましょう。
(水がまったく無い場合は、弱火で少しずつ溶かして、少し水を作ってからにします)
また、雪より氷の方が、断然、早く水を作れます。
雪は空気を多く含んでいるので、溶けても水になる量が少く、何度も何度も雪を鍋に入れ続けなければなりません。
氷は入れたら、入れた量だけ水になります。
また、雪はカップですくって鍋に入れたりしなければなりませんが、氷は指でつまんで、ポイ!っと鍋に放り込めるのでラクちんです。
雪しか無ければ仕方ありませんが、氷が取れるなら、アックスで氷をカチ割っておきましょう!その時、氷を鍋に入れやすいサイズに割って集めておけば、さらにラク!
この、あらかじめ、氷をいいサイズに割っておくってのは、自分ながら「細やかな配慮」だなーって思う・・・
だって、みんな、デカイ氷の塊のまま持ってきて、その都度、割ろうとしてるんだもん。
大きめのスタッフバックやポケッタブルトートバックなどがあると雪や氷を運んだり、テントの前室に置いておくのに便利です。
え?私のやり方?
きっと、「あなたのやり方」の方がいいですって!
Comments
1
dante
なるほど面白いですね。 ところで、雪を予めギュッと固めてから(空気を抜いてから)鍋に放り込むとどうなるんでしょう。