• 標高:8201m/世界第6位
  • 所在地:ネパール・中国
  • 初登頂:1954年、オーストリア隊 ヨゼフ・ヨヒラー、パサン・ダワ・ラマ、ヘルベルト・ティッヒー
  • 竹内洋岳の登頂:2011年9月30日午後1時20分(日本時間同午後4時35分)、通常ルートより無酸素で

 チョ・オユーが位置するのは、エベレストの西北西約28km。ネパールと中国・チベット自治区の国境稜線上にそびえる標高世界第6位の山である。長らく標高は8153mとされてきたが、1983年にネパール政府が8201mだったと発表。しかしそれを認めない中国の地図では今なお、卓奥友峰の名で8153mとされたままである。
 山名の由来は、かつてはチベット語から派生した方言の一種であるシェルパ語によるものとされていた。「チョ(チョー)」=「神」と、「オユー」=「トルコ玉(トルコ石)」で「トルコ玉の女神」という説だったが、現在は否定されていて、確かな由来はわかっていない。ちなみに今もそのシェルパ語を使うシェルパ族は、大昔にチベットからヒマラヤを超えてネパールへと移り住んだ少数民族で、ヒマラヤ登山者の補助が盛んなことで世界的に知られている。今ではヒマラヤの登山補助を行う現地の人々を指す語として、たとえ厳密にはシェルパ族の人でなくとも一般的に「シェルパ」と呼ばれるほど、彼らは高所登山家の間では非常に有名な民族となっている。
 なお、チョ・オユーは8000m峰14座の中では、あくまで他と比較すれば、という前置き付きではあるが、難所が少なく登りやすい山であると言われている。

竹内洋岳のコメント

2010年にメンバーを一般公募して登山を行いましたが、頂上直下で雪崩の危険性が高く引き返すこととなり、翌年に2度目の再挑戦をしての登頂。登頂後の下降でパートナーとはぐれてしまい、さらにルートを見失い、一人で8000m付近で一晩ビバークしながらの下山とになり、つま先に軽度な凍傷を負ってしまいました。

日本一わかりやすい
8000m峰14座完全データ