• 標高:8068m/世界第11位
  • 所在地:パキスタン・中国
  • 初登頂:1958年、アメリカ隊 アンドリュー・カウフマン、ピーター・シェーニング
  • 竹内洋岳の登頂:2004年7月25日、無酸素で

 中国・シンチャンウイグル自治区とパキスタン北方地区の境にあるガッシャブルム連峰は、巨大な氷河を取り囲むように弧を描いて、東からⅠ峰(8068m)、Ⅱ峰(8035m)、Ⅲ峰(7952m)、Ⅳ峰(7925m)、Ⅴ峰(7133m)、Ⅶ峰(7004m)が連なっており、その最高峰、及び第2峰が8000m峰14座のうちの2つに数えられている。
 ガッシャブルムとはチベット語の方言のひとつであるバルディ語で「輝く峰」、あるい「輝く壁」という意味であり、本来は氷河の正面に位置しているⅣ峰に与えられるべき名称であったが、いつのまにかそれが連峰全体の名称となったものである。
 またこの連峰の最高峰であるガッシャブルムⅠ峰は氷河の最奥付近にあり、Ⅴ峰の陰に隠れてその姿は氷河入口から見えないため、1892年、イギリスのW.M.コンウェイによって「ヒドゥンピーク(隠れた峰)」と称され、この別名で呼ばれることもしばしばある。
 なお1856年から始まったインド測量局のカラコルム大測量の際には、この北西約24kmにそびえる標高世界第2位のK2同様、この両8000m峰も計測されており、ガッシャブルムⅠ峰には「K5」の測量番号が付けられている。

竹内洋岳のコメント

アンナプルナ登頂後、ラルフ、ガリンダ、私は、それぞれ、ドイツ、オーストリア、日本に一旦戻り、再びパキスタンのイスラマバードに集合して、ガッシャブルムⅠ峰に向かいました。当初は、ガッシャブルムⅠに登頂した後、ガッシャブルム Ⅱ峰への継続、さらにK2への無酸素登頂のトライまでも予定していた登山でしたが、悪天候のため、結果的には、この年は、シシャパンマ南西壁敗退、アンナプルナ登頂、ガッシャブルムⅠ峰登頂の8000m峰3座の継続と2座の登頂となりました。その後の私たちのコンパクトなチームでの8000m峰継続登山の基になった登山シーズンでした。

日本一わかりやすい
8000m峰14座完全データ